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2010/05/31 (Mon)
まとめ
2話
※二次
勲子視点。
嗣勲っぽい描写あり。注意。

あの人は、実際に行動に移せるわけがないと思ってるだろうけど、やってやる。

市ノ上はとても受け入れる訳無いと思うから、嗣を狙おう。
どちらにしろ、行き先はひとつだけど。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「勅使川・・・。こんな夜遅くになんだよ。」
「・・・ちょっとね。嗣いる?」
「・・・今日は来てないけど・・・。」

・・・なんだ。いきなり出鼻をくじかれた。
でも、もしかしたら・・・、市ノ上でもいけるかもしれない。

「上がるよ。」
「は?さっき嗣いる?って・・・。」
「いない方が都合いいの。」
「・・・?」

リビングに上げて貰い、機会を伺う。
うちに背を向けて油断した時・・・。

今だ!!

ドン!

うちは、市ノ上の背を押して、バランスを崩した所で押し倒した。

「・・・っ痛ぅっ・・・!何のつもりだよ、勅使川・・・。」
「ねえ市ノ上・・・。好きだよ。」
「・・・はあ?何馬鹿な事言ってんだ。」
「馬鹿じゃないよ。本気だよ。」
「フラれて自棄起こしたか?」
「・・・自棄じゃないよ。」

うちは市ノ上のシャツのボタンに手を掛けて、外そうとする。

・・・あれ、手が震えてうまく外せない・・・。

その手を掴まれる。

「・・・やめろ。何があったんだよ。今日は先輩に会ってたんだろ?」

「・・・そうだよ。でも、何もない。今はもう、あの人の事、好きじゃないんだ。今日会って気付いた。」
「・・・そう、なのか・・・?」
「うちが本当に好きなのは、市ノ上、あんただよ。」
「・・・嘘だろ。今まで俺が、何見て来たと思ってんだ。今の勅使川は、そんな目してねーよ。」
「・・・そんなの、わかりっこないでしょ。・・・

ねえ、抱いてよ。」
「・・・!!!」
「同情で構わないからさ。一回限りでいいからさ。」
「・・・・・・・・・。」
「ねえ・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」


「・・・随分、侮られたもんだな・・・。いい加減にしろよ。」

いつもより冷たく、低い声。
ゾッと、背筋が寒くなった。

・・・そういえば・・・今までこいつを本気で怒らせた事・・・なかった・・・。

「先輩への当て付けに、俺を利用するつもりか?そこまで面倒見切れる程、俺の心は広くねえんだよ!」
「あっ・・・!」

市ノ上は、うちを突き飛ばして上体を起こした。

「今まで俺を何だと思って来たんだよ!信頼してるとか言っておきながら、ただの便利屋か!?ふざけるな!!」

市ノ上は崩れ落ちたうちの肩を掴んで、身体を起こし、激しく揺さぶる。

・・・こいつも、こんなに感情的になる事あるんだ・・・。確かにうちは、市ノ上にとって酷な事を要求しているのかもしれない。

「俺の気持ちは、どうでもいいのかよ!!結局全部、自分の都合のいいようにしたかっただけかよ!!今までの事は全部偽りかよ!!結局・・・同じかよ・・・。」

・・・何の事・・・言ってるの・・・?
揺さぶられて、思考能力が鈍って、意味を把握できなかった。
こいつが何をそんなに怒っているのか。何に悲しんでいるのか。

「王!なにがあった・・・。・・・イサ!?」

嗣の声・・・?来たんだ。
助けてよ・・・。なんか、市ノ上の奴、珍しく我を忘れたみたいで。
よくわからないけど、うちがすごく怒らせたみたいで・・・。

「王落ち着け!何があったんだよ!らしくもない!」
「あ・・・一ノ瀬・・・。俺・・・。」
「イサ、大丈夫か?」
「ん・・・。」
「どうしたんだよお前ら・・・。変だぞ・・・?」
「・・・勅使川が、寂しいから一回限りで抱いて欲しいって・・・。」
「あ・・・!」

市ノ上の口からその言葉が出て来ると、途端に恐ろしくなった。

「抱いて欲しいって・・・。王に?え、イサ、彼氏さんは・・・。」
「その彼氏さんを忘れたいんだとさ。あ、そんな事は言ってなかったか。でもいいや。一ノ瀬、お前が抱いてやれよ。元彼女だろ?」
「・・・!!!」
「え・・・。俺でいいのか・・・?イサ?」

市ノ上の口からそんな事勧められるなんて・・・。その現実が怖くなった。
・・・でも、ちょうどいい機会だ。

「じゃ、イサ。奥の部屋行こう。」

うちは嗣に手を引かれ、奥の部屋へと導かれた。

・・・嗣だったら本気でするだろうな。
怖いけど、忘れるには十分な刺激だ。
・・・これでいい。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「・・・イサ、俺は王と違って、簡単にできるよ。知ってるよね。」
「・・・話はいいから、早くしようよ。」
「イサ、絶対後悔するよ。こんな事。」
「・・・そんな心配、前のあんたならしない筈だよ。」
「・・・・・・わかった。イサ、目、閉じて。」

嗣はゆっくりと顔を近づけて来た。

そういえばうちら、付き合ってたのにキスした事なかったね。

改めてすることになるなんて、思いもしなかった。

薄い唇の感触を感じたと思ったら、さらに深く口づけられた。

・・・何故か、とてつもない違和感に襲われた。

「・・・は・・・!」

呼吸を求めるように口を開いたら、舌が侵入してきた。

「・・・・・・!!!!」

その感触に背筋が凍り付き、思わず嗣の舌を噛んでしまった。

「・・・っ痛ぅ・・・!!!」

離れて口を押さえる嗣を見て、はっと我に返った。

「あ・・・。ご、ごめん・・・!」
「・・・やっぱり、嫌なんじゃないか。」
「ち・・・違うの。慣れてないからびっくりしただけで・・・。」
「キスでこれじゃあ、これ以上は無理でしょ。悪いけど、押さえ込んで無理矢理犯す程、今はイサに気持ち向いてないよ。」
「・・・・・・ごめんね。」
「・・・いいよ。でも、なんでこんな事思い立ったの?彼氏さんと、何かあった?」
「・・・・・・・・・。」
「話したくないならいいよ。イサは、今でも彼氏さんの事、好き?」
「・・・好きだよ。どうしようもなく。でも、忘れなくちゃいけないの。」
「・・・何で・・・って聞くのも野暮か。」
「・・・ごめんね。巻き込んで。もう、こんな事はしないから。帰るね。」

部屋を出て、リビングを覗き込む。隅で何やら作業している市ノ上の姿が見えた。

・・・怒らせたままじゃ、後味悪い。

謝らなきゃ・・・。駄目だよね。
でも、何をどう謝ればいいの?


わからないまま、市ノ上に歩み寄った。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

えろないと断言したけど・・・べろちゅはえろに入る・・・?

王はイサに恋愛感情は抱いてないけど、割と特別な友達なんじゃないかと思う。
自分の領域にズカズカ入り込んで、少しだけだけど、価値観を変えたから。


自棄起こしたイサを書くのは辛い・・・。抱いてよとか言っても・・・この子バージン・・・なのよ・・・。

4話
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