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2010/06/05 (Sat)
まとめ
正也の過去の友達の話

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「ちょっとー!いつも思うんですけど何がしたい訳!?やめてくださるー!?」
「・・・おや。」

本当に椎名くんは弄りがいのある人だ。
今日もからかって遊んでいたのだが、ひとつ気になる事があった。

少しでも性的な事をすると、いつも以上に激しく拒絶される。
・・・これが普通なのか、ボクが嫌われているだけなのか。

「椎名くんは、男友達とこんな風にじゃれたり、性交した事は無いのですか?」
「・・・ぶっ!当たり前でしょ!?普通はしないでしょ!?おたくと一緒にしないでくれる!?」

・・・そうか。そういうものか。

「・・・恋人いるくせに、おたくはこっちの事何だと思ってる訳?」
「仲良くしたいだけですよ。」
「セクハラしてくる奴と仲良くなんてしたくないんですけどー!!!」

・・・すみませんね。ボクはこの方法しか知らないんです。

表面的な付き合いはできても、それでは友達にはなれない。

知りたい。近付きたい。友達になりたい。
そう思った時、こんな行動に表れてしまうんです。



唯一とも言える本当の友達とは、こんな風にしてわかりあったのだから。



それは中学の友達だった。
兄が死んだ後この街に越してきたので、今は遠くにいる。

連絡先も、教えていない。

兄が死んだあの日から、ボクは過去を全部捨て去ったのだから。



・・・また会うなんて、思ってもいなかった。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「あれ、まさやんじゃん!おーい!まさやーん!」

おや、あの子は確か、よくかざみの家に来る・・・

「千沙華ちゃんではありませんか。」

千沙華ちゃんは、西水流の制服を着た男と一緒に、ファンシーショップの前にいた。

・・・ん?この男・・・。見覚えが・・・。

「・・・まさやんって・・・。・・・?」

男がこちらに気付いた。
・・・やっぱり・・・

「もしかして・・・、正也・・・?正也なのか!?」
「あれ、いぬっち、まさやんと友達なの?」

いぬっち・・・犬伏・・・?
犬伏延・・・!?
この街に来てたのか・・・!?
なんて・・・偶然・・・。

「あれ・・・?鈴木さん、こいつとどういう関係?」
「おじさんの弟子なんだ~。カメラの。ね?まさやん。」
「カメラ・・・間違いない・・・。俺の事、忘れてないよね。延だよ。」

忘れる筈がない・・・。
だって、こいつとは何度も・・・。

「白南風の制服・・・。正也、この街に越して来たんだ。俺ね、今西水流の寮暮らしなんだ。」
「そ・・・そう・・・ですか。」
「また正也に会えるとは思わなかった。でもどうして連絡先教えてくれなかったの?」
「・・・それは・・・。」

「えっとお・・・。いぬっち・・・。まさやん・・・。(´・ω・`)」
「ああ、ごめんね鈴木さん。行こうか。・・・正也、また今度。」

ファンシーショップに入っていく二人を見送る。

・・・あいつは、兄さんの死と黒い噂を知っている筈だ。
それなのによく平気な顔でボクに話し掛けられるものだ。

もしかしてあいつも、師匠やかざみと同じように・・・


信じていい人間なのか・・・?

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

千沙華ちゃんからメールが届いた。

『いぬっちにアドレスおしえてもいーい?』

・・・・・・。
これは、過去の自分と向き合う、ちょうどいい機会かもしれない。

兄さんとは向き合えたけど、過去の繋がりを絶ったままでは、立ち直れたとは言わない。

『いいですよ』


そう返してすぐに『教えたよー!(≧∀≦)/』と返事が返ってきた。

・・・さらに、その後、
見慣れない番号からの着信が。



「もしもし。」
『あ、正也。俺。延。』
「・・・何の用です?」
『敬語なんて、どうしたの。俺達の仲じゃん。やめてよ。』
「すみませんねえ。今は誰にでも敬語なので。」
『そう・・・。君も変わったね。』
「それで、用事は。」
『わかってるでしょう?俺が君に求める事はひとつだ。』
「・・・抱いて欲しいのですか?」
『あったり~。さすが正也。話が早いね。明日、正也のうちに行くよ。住所・・・いや、聞くより待ち合わせした方がいいね。』
「・・・ちょっと待ちなさい。誰が相手してあげると言いましたか。」
『・・・え?断るの?正也どうしちゃったの?恋人できた?』
「・・・その通りですよ。」
『女?』
「男です。」
『へえ・・・。正也も同じなんだ。よかった。』
「よかった・・・?」
『男が好きなら、正也が俺の相手苦痛じゃなかったって事だよね。』
「・・・そう、ですね・・・。」

当時は同情で相手をしていただけだけど。
友達を喜ばせたかったから。

ボクの中で、いつしか男とするのが当たり前になっていた。

「まあ、相手をする位ならいいですよ。前より気持ちは乗らないと思いますけど。」
『本当に?俺ご無沙汰で飢えててさ。じゃあ明日駅前で。』

プツッ

「・・・・・・。」

ボクの事変わったなんて言っておいて、キミも随分変わったね。

前はもっと必死にボクにがっついてきたのに、今はこんなに軽い。

少しだけ、寂しかった。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

という事でボイスで小出しにしてた西水流モブこと犬伏延です。
ごめんね受けってこういう事だったのよ・・・。
いわゆる元恋人ポジション的な。結局正也にも作っちゃったよ。
正也の変態分はきっとこいつの影響が入ってる。それ以上に馨さんへの愛の強さが影響してると思うが。

現在編 後
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