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東西南北くすつば!企画用ブログ
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2019/12/14 (Sat)
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2010/04/04 (Sun)
まとめ
1話

相変わらずあまじょっぱい事この上ない。勲子がネガティブモードです。

勲子と王の話。

長くなったので前後編で分けました。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「勅使川、放課後時間いいか?」

唐突に、特に親しくもないクラスメイトの男子に、そう聞かれた。

たしか、市ノ上くん、だったっけ?

クラスではかなり男前な部類に入るのではなかろうか。
うちみたいな冴えない女子とは無縁そうな男の子。


「え・・・えっと・・・別に。何か用?」

「テスト、近いだろ?勉強、教えて欲しいんだよ。」

「は・・・はあ・・・どうしてうちに?」

「前回の定期テスト、お前学年一位だっただろ?それに、あの河原がお前に教わってかなり点数伸ばしてたみたいだし。」

ああ。そういえば。
前回那奈に「赤点取ったらしばらくバドできなくなるよ!」って脅しながらスパルタ勉強会した記憶がある。那奈のめんどくさがりっぷりはかなりの強敵だったけど、うちなりにやりやすいように考えて、頑張って教えたんだ。それで那奈は、わりと余裕のある点数は取れたんだ。

「しっかし、北斗生の癖に勉強熱心だね。友達でもないのに、わざわざ頼みに来るなんてさ。」

「頼めるのがお前しかいないんだよ。馬鹿ばっかだし。」

「いいよ。」

「本当か?」

「うん。そうやって頼られるの、悪い気はしないし。」

運動できないし、容姿に自信が持てないうちが、唯一自信が持てるのは、勉強。(北斗の中だけでは、だけど)

だから、こんな風に頼られるのがすごく嬉しい。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「勅使川はすごいな。答え出るの速いし、教え方も上手い。」

「あ、ありがとう・・・。なんか照れるな。」

「普段ろくに授業聞いてないように見えるけどな。」

「授業聞くのはあまり意味が無いっていうか、ここのレベルなら教科書読んでドリルやれば十分頭に入るしね。」

「要領いいんだな。」

「どうだろ。市ノ上くんだって、理解力あるじゃん。教えやすいよ。」



「・・・さて、今日はこの位でいいか。そうだ。お礼に帰り何か奢るよ。」

「え?いいの?そーいう所も真面目なんだ。モテるでしょ」

「いや、別に・・・」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「で、女子高生に立ち食いそば奢ると・・・」

「安いし旨いし、ちょうどいいだろ?」

「まあ美味しいけどさ・・・。」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

食べ終わって、帰り道一緒に歩いていると、クラスメイトの、派手な女子グループがこちらを見ている事に気がついた。

「ねぇ見て見て!あの二人付き合ってんの!?」
「うわ本当だ。知らなかった!でも何で勅使川?」
「勅使川さん、市ノ上くんと並ぶと顔でかく見えね?笑える~」
「似合わねえ~!最悪じゃね?身の程わきまえろて感じ!」
「え~?それは言い過ぎだよ~!勅使川さんカワイソウ。あはは!」

・・・なんなのあいつら・・・

一年前の事が、フラッシュバックする。


『なんであの二人一緒に帰ってるの?』
『一ノ瀬、勅使川と付き合い始めたらしいよ。』
『えー?あのでかいのと!?』
『勅使川さんって、体も大きいけど顔も大きいよね。一ノ瀬くんと並ぶと、惨めじゃない?』
『そのくせ足のコンパス短いし。腰の高さ全然違うじゃん。』

・・・あの時と同じ・・・

「ご、ごめん・・・うち、あっちの方向だから、帰るね。バイバイ。」

「俺もそっち。」

「あ・・・。」

「あんなの言わせておけばいい。嫉妬してるだけだ。」

・・・そういう問題じゃないんだよ。
市ノ上くんと並んでる自分が、すごく惨めで、格好悪く思うんだよ。

「夜遅くなったし、一人で帰るのは危ないだろ。送ってくよ。」

「いいよ。そこまで・・・」

あいつは、一ノ瀬は、言われるのが嫌で、すぐに離れていったのに・・・

市ノ上くんに、その気配がない。

信じていいのかな、って、思うけど、やっぱり・・・
並んで歩くのが辛い・・・。

うちはずっと顔を伏せたまま、会話もなく歩いていた。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

次の日の放課後。
今日も市ノ上くんが、うちの所に来た。

「今日も、頼めるか?」

「今日も?いいの?嫌でしょ?うちなんかと噂になって。」

「あんな程度の低い奴らの言う事なんて気にするなよ。馬鹿馬鹿しい。」

そう言って市ノ上くんは、どっこいしょ、と椅子に座る。

クスクス笑い声が聞こえて、視線がこちらに向く。

・・・みんな、うちと市ノ上くんを比較してるだろうか。

・・・恥ずかしくなってきた。

「ちょっと待って。」

うちは手芸セットから大きな布を取り出して、被る。

「・・・何してんの」

「見られるの、恥ずかしいから・・・」

「そっちの方が悪目立ちするだろ。」

「顔でかいとか、身の程知らずとか言われる方が嫌だ・・・」

「・・・まあいいや。始めようぜ。」

「うん・・・待って・・・」

うちはのろのろと勉強セットを取り出して、広げる。

「勅使川、ここ、わかるか?」

市ノ上くんが指した問題を見る。
だけど、周りが気になってしまい、なかなか集中できなかった。

市ノ上くんは、ひとつ溜息をつくと、テキパキと片付け始めた。

「・・・ウジウジしてたんじゃ勉強にならないし、やっぱ今日は帰るわ。」

そう言って、市ノ上くんは勉強道具をかばんに仕舞い、席を立った。

・・・
ああ。どうしてこうなっちゃうんだろう。

結局は役立たずで。

うち、何しても駄目なんだ・・・



「・・・ごめんね。勉強教えるって言ったのに、こんな、役、立たず、で・・・」

あれ、おかしいな。泣きそう。
まだ教室には何人かいるし、恥ずかしいし、市ノ上くんにも迷惑だよね。

「あーっ!わかった!」

市ノ上くんは、振り返ると、頭をくしゃくしゃしながら面倒臭そうにうちの腕を引いた。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

長いので後編に続く

王勲って誰得過ぎるだろ!と思いつつ長くなってしまった。

王には真面目という設定があったので、勉強もちゃんとやるのかな~、と思って、だったら勲子(優秀)に勉強教えてもらうってのもアリかな、と、思って書いた話。自分に素直っていうのがよくわからんので、性格捏造にも程があるが。

カップリングじゃないけど、なんだかむず痒いというか、少女漫画っぽい話になったなぁ。
王に既に明確な相手いたら書けない話だ・・・
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