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東西南北くすつば!企画用ブログ
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2019/12/14 (Sat)
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2010/04/10 (Sat)
まとめ
正也編

正也の過去。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「ただいま!ノリ兄!今日も写真いっぱい撮ってきたよ!」

「正也・・・。お帰り。早く上がってきて、兄ちゃんに見せてよ・・・」



「あ、れ・・・?」




「ノリ兄いぃぃぃっ!!!」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

ノリ兄・・・兄さんが、ボクの目の前で、ベランダから転落した。

四階だった。

兄さんは拒食症で、自らの身体を支える力がなかったのだ。

突然過ぎる死。ボクは受け入れる事が出来なかった。




・・・そうだ。これは現実じゃない。写真の中の世界なんだ。

ボクの手は、自然にカメラを構えていた。

ファインダー越しに見た兄さんは、とても綺麗だった。


気がついたら、周囲に人だかりができていた。
・・・邪魔だなぁ・・・うるさいし。

「正也、何してるの・・・!・・・あっ・・・な、なに、これ・・・」

母さんの声だ。
何に怯えてるんだろう。
ボクはまた兄さんにカメラを向けた。

「やっ・・・やめなさい!正也っ!ああっ・・・どうして・・・ああ・・・」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

兄さんは、外の世界に絶望していた。だけど、ボクの撮ってくる、写真の中の世界は、きれいだと言ってくれた。

きっと兄さんは、写真の中の世界に行ったんだ。


・・・じゃあボクも、これからは綺麗な写真の世界に生きるよ・・・

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

現像は、いつも自分の部屋に暗室を作ってやっている。うちが広いマンションだからこそできる事だ。狭いし、完璧な設備ではないけど、写真屋に任せるより、自分の思い通りにしたい。・・・やっぱり失敗が多いけど。

事故の後、世間では悪い噂が立ち、引っ越さなくてはならなくなった。狭いアパートに移るらしく、家で現像が出来なくなる。・・・デジカメに乗り換えるかな・・・。ちょっと面白みがなくなるけど。


「正也、何をしていたの・・・?早く片付けなさい。」
「ああ、ごめん母さん。兄さんの写真現像してたんだ。」
「・・・そ、そう・・・」
母さんは顔色を変えたが、それだけ言うと、ふらふらとリビングに戻った。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

それから、家族で会話をする事はなくなった。

ボクはひとりぼっちになった。

写真を撮ったって、見せる人がいない。

静まり返った夜の住宅街を、とぼとぼ歩いていた。
家にいると息が詰まるし、眠れないのだ。

「ぼうず、カメラ好きなのか?」
いかにもあやしい、スキンヘッドにサングラスの男に話し掛けられた。

・・・危ない人・・・?

追い払おう。そう思って、あの写真を見せた。

「兄さんの写真。ボクが撮った。こんなに綺麗なのに、みんな気味悪がるんだ。」

そう言えば関わりたくないと思って去るだろう。母さんや、父さんのように。・・・そう思ったのに・・・

男はまっすぐボクを見た。

そして、ボクの頭をポンポンと叩いた。

「・・・え・・・」

「そうかそうか。ぼうず独学か?俺はカメラマンの鈴木嘉彦だ。」

「鈴木・・・嘉彦・・・」

聞いた事がある。結構最近売れ出したカメラマンだ。この街に住んでたのか・・・

・・・この人なら、信じられるかもしれない。


「・・・あのっ!」

「何だ?」


「ボクを弟子にして下さい!!」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

こうして、今のボクがある。
邪魔なものに囚われず、純粋に写真を楽しめる環境。

これ以上のものは要らなかった筈。・・・なのに。


誰かに自分を知ってほしい。
そんな本心が、全て狂わせてしまった。

馨さんに会って、封じていた本心が暴かれてしまったから。


この記憶にはもう、鍵をかけよう。

そしてこの写真とも、お別れだ。

奥の奥にしまい込んで、忘れてしまおう。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「やあ綾瀬くん、今日も絵になりますねぇ。」

「あはは、女鹿くんってば相変わらずなんだから。」

「おや?いつも以上に姿勢が悪いですよ、椎名くん。何か悪いものでも食べました?困りましたねぇ。しゃきっとしてくれないと、写真の撮り甲斐がないですよ。」

「ヘッドフォンの調子が悪くて、おたくの声が丸聞こえだからねー。気分も悪くなるよ。」

そう、これでいいんだ。
今が、一番心地いい。
これ以上、望むことなんてないんだ・・・

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

らぶ●みゅにフライング登場していた則也は故人でした。ちゃらーん。
天国に提供する予定。

これだけだとさっぱり救いがありませんね。このあとめがおるに繋げたいけど、正也の過去だけで繋げるかなぁ・・・。馨のエピソードも交えた方が書きやすいかなぁ・・・。


ラストはラフすら手をつけてないので後になるかもしれん。スマン(´・ω・)

完結編
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