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東西南北くすつば!企画用ブログ
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2019/12/14 (Sat)
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2010/04/17 (Sat)
まとめ
2話

2の続き。勲子視点。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

一ノ瀬は、逃げないようにとうちの腕を掴んで、淡々と喋り始めた。


「俺は、お前が思っている以上にひどい事をした。

・・・犯罪者なんだよ。俺。

未成年の女を、変質者のアジトに連れていって、金貰ってたんだ。

色々事情があって、隠匿されて、裁かれはしないけどさ。
俺がやった事に変わりはない。」

「・・・それってうちに関係ある話?あんたがよそで何してても、うちは何とも思わないし。・・・でも、最低だね。」

「関係は・・・ある。あの日、イサを騙して連れていくつもりだったからな。」

・・・成る程。ヨリ戻しの話は本心じゃなかった訳か。
・・・本当、自分本位の最低野郎。

・・・だけど、まてよ?一ノ瀬はあの後・・・

「そういえば、あんた集団暴行受けて入院したんだよね。・・・その変質者達とモメたの?」

一ノ瀬は身震いした。
・・・よほど怖い目に遭わされたらしい。

「・・・途中から、あいつらが俺を狙い始めて・・・。売られたくなければ、女を連れてこいって脅されて・・・。」

「・・・それであの日、うちを・・・」

「・・・だけど、イサの事は連れていけなかった。」

「・・・はあ?暴力振るっておきながら、いい子ぶらないでよ。うちが路地から出なければ、うちが変質者に暴行されてたんでしょ?あんた、唾吐いて逃げたじゃん。」

「いい子ぶってた訳じゃないし、イサを助けたいと思った訳じゃない。最初はイサを売ろうとしてたけど、うまくいかなくて、目の前が真っ暗になって、気付いたら暴力振るってた。・・・俺、変な衝動持ってたみたいで、その時、不思議と気持ち良かったんだよ・・・。このまま犯しちまおうか、とも思った。」

ぞくっ・・・

そのさまを想像して、身震いがした。

一ノ瀬の目つきも、どこか妖しかった。

うちの腕をを掴む一ノ瀬の手。
そんな事言われたら、意識してしまう。

もしかしたらこの手に犯されていたのかも、と思うと、恐怖と共に、胸の奥がずんと重くなった。

一ノ瀬を直視できずに、俯く。

「や・・・やめてよ・・・」

「・・・変な事言ったな。・・・俺はそんな自分が怖くなって逃げたんだよ。・・・だけど、イサが変質者どもの餌食になるのは嫌だって気持ちもあった。」

「・・・え?」

「今思うと、告白受けた時イサのこと好きだったのかもな。身長の事、からかわれて、もっと伸びてからなら、イサと並んでも何も言われないで済むかな、とも考えた。あの時は人の気持ちが全然解らなくて、イサが傷ついた事なんて考えてなかったんだな。」

・・・そんな事、今更言われたって・・・

「・・・一ノ瀬はさ、うちを連れていかなかったから暴行されたの?」

「・・・そうなるかもしれないが、時期が早まっただけだ。・・・王が助けてくれたから、大事には至らなかったけど。」

・・・少しだけ、嬉しかった。
一ノ瀬が、少しでもうちの事を思ってくれていたのだと思うと。

・・・少しなら、許してもいいかもしれない。

「・・・あんたの気持ちが分かって、結構すっきりした。」

「・・・俺も、良かった。イサが話を聞いてくれて。」

「ひとつ聞きたいんだけど、あんた、市ノ上とはどういう関係なの?」

「・・・あいつといると落ち着くんだ・・・。あいつといれば、俺も少しはまともな人間になれるかな、と思う。」

「・・・そう。よかった。結構前向きな関係なんだ。あれでも市ノ上とは友達だから、変な事に巻き込まれてたらやだな、って思ったの。」

「・・・だけど、あいつとは長くはいられないな。俺は汚れ過ぎた。たくさんの人の人生を壊した。近いうちに、本当の報いを受けるかもしれない。だから・・・。近いうちに、この街を出るかもしれない。・・・じゃあな。」



そう言って背を向けた一ノ瀬の背中が、すごく遠いような気がした。

一年前、あいつに恋してた事を思い出して、心が苦しくなって、涙が出て来た。



・・・さようなら。嗣・・・。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

この話で、イサも一ノ瀬も少しは救われたかな・・・?
これでやっと一ノ瀬のネタが何のしがらみもなく描けそうだ。


しかし嗣勲っぽい部分書いてた時は異様な違和感に襲われた。なぜし。
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